はじめます 大航海時代Online けいけんろん

けいけんろん

 人は革新さや目新しさを求めます。しかし技術は日々の積み重ねによって成り立つものです。その日々の積み重ねから生まれるものこそが技術革新なのです。頭の中で考えたアイディアを現実に適応させるには時間を要します。こうした時間なしに何かを上手くなろうとする事は出来ません。つまり上手い、下手という概念は殆どの場合天性ではない。世にはこのような事柄を無かった事にしようと「センス」という言葉を掲げる人々もいるのですが、このセンスでさえも日々磨き上げられ、積み上げられてきたものでしかないのです。

 工夫をする事は重要です。人は失敗を基に成功に導ける「経験」や「常識」というものを持ち合わせています。常識というのは、他者の経験をも含んでいるのですが、それを応用する事や糧にして何かを生み出す行為は、歴史を断絶させる行為ではなく、保守している事に他ならないのです。ところで何故に学習したり練習したりするのでしょうか。それは何かを生みだす為だと自分は考えます。インプットとアウトプットは表裏一体の関係にあるものです。

 プラトンは言います。「全ての人間は懐妊状態にある」。出産には困難が必ず付きまといますが、その喜びは絶大なもの。そしてこの困難を通して人間は「不死へ向かう」のだと。その行為自体が尊ばれるべきものなのです。何かを生み出すには時間と労力が必要で、その行為は常に困難を付きまとうものであるという考え方です。何もしないでは上手くなる事は出来ません。

 練習は嫌いだけど上手くなりたいという人は必ずいます。仕事であれ趣味であれ日々の実践が無くしては上達する事が出来ません。理性主義に基づけば、頭で考えた理論だけで成功に導く事が出来ると考えがちですが、その考え方が一時的な流行にすぎない事は歴史をみれば分かります。人は経験から理論を積み上げて初めてその行為の永続性を勝ち得るのです。上手い下手という概念は即ち、初心者と熟練者の違い。費やした時間と労力の積和の違いに他ならないのです。これは仕事、趣味すべてにおいて言える事であると思っております。

 盆栽というのは、そのほとんどが時間的価値なのです。どれだけの時間を費やしてきたかがそのものの価値であり、盆栽がすぐに育つものであればその価値は少なくなる事でしょう。その上に造形的価値があるのであり、造形的価値さえも生育時間と経験時間に左右されている。
2015-06-22 ( 月 )  はじめ語録  コメント : 0  トップ
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